酒井
ぽじみち
ナンでも肯定してやるう
カテゴリー:映画など

2010/01/04: 2009年に観た映画

みなさまあけましておめでとうございます。本年もオトコユ.コムをなにとぞよろしくおねがいいたします。

ではさっそく。

『ミルク』 監督:ガス・ヴァン・サント [DVD]

自分にはド真ん中でした。ゲイで活動家だったハーヴェイ・ミルクの生涯を描いた映画。ご存知ないかたもいらっしゃるかもしれませんが、ハーヴェイ・ミルクについては実は20年以上前にも一度、実際のハーヴェイの映像を使ったドキュメンタリー映画が製作されています。そのドキュメンタリーが日本で初上映されたときは自分は高校生だったかな。観て感激して、初めて自己肯定のとっかかりをつかめたような気がしたのを覚えています。
なんだか『ミルク』よりもドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』の感想になっちゃってますが、もし『ミルク』をご覧になって彼の生き方に興味をもたれたなら、ぜひドキュメンタリーの『ハーヴェイ・ミルク』も観てみてください。


『沈黙を破る』監督:土井敏邦 [2010/03/01 DVD発売予定] [本]

パレスチナ問題にあまりにも無知、無関心だった自分が情けなくなった一本。イスラエル軍の元兵士たちが、占領地での自らの行動を振り返り、語りはじめ、「沈黙を破る」。
最初に人を撃ったとき、どう感じたか。そして人を撃つことに慣れたとき、それとひきかえに自分はどんなふうに「人」ではなくなっていったか。狂ってしまわないように、自己防衛本能が働いて感情が無くなっていくんだ、と語る元兵士が悲痛な眼をしていて、そこが観ていてつらかったです。


『精神』監督:想田和弘

岡山で開放的な治療をする精神科医とその患者を追ったドキュメンタリー。大部分は患者自身の語りです。
一見「正常」に見える患者さんたち。映画はドラマティックな展開を見せずに終わります。覗き見感覚で観ると肩透かしを喰らうでしょう。そういう意味では正しく「観客に問いかける」タイプの映画です。
そういえば、「映画を観る」という行為が物語の消費そのものであるということに自分が気づかされたのは、ミヒャエル・ハネケの『ファニー・ゲーム』を観て、でした。暴力を楽しんでいるのは映画に出てくるあの二人組ではなく、それを観ている観客自身なんですよね。


『空気人形』監督:是枝裕和 [2010/03/26 DVD発売予定]

ドキュメンタリーの重さに慣れてしまうと、架空の物語はどうしても薄味に感じられてしまうことが多いのですが、そんな中で今年唯一「やられた!」と思ったのがこの映画です。
細かい設定の描写は(おそらく詰め込みすぎを防ぐために)あらかじめ捨象されています。なので、「なんでアソコでああなるわけ?」というような、物語のつじつまにこだわる方にはあまりおすすめできないような気がします。
映画の中盤、いのちを与えられた人形が、川(隅田川?)で船に乗るシーンはとても美しくて楽しくて幸せで、「ああ、この素敵なシーンがずっと続けばいいのに。でもきっと後半には悲しいことが待ってるんだろうな」と思ってしまい、事実そうなったのでした。うおお。
追記:『空気人形』があまりに自分にピッタリきたので、同じ監督の『誰も知らない』をDVDで借りてみたらこれまたすごかったのでした。


さて、自分は映画も好きですが、自転車も好きなのでございます。そんな自分にうってつけの、BICYCLE FILM FESTIVALという、自転車にまつわる映画ばっかり集めて上映する映画祭がありまして、今年行ってきました。そこで観た映画と、その前夜祭として横浜で行われた濱バイクという催しで上映された映画をいくつか紹介しますね。


『BOMB BAY WITH TED SHRED』監督:Matt Goldman
2005年の短篇映画。サンフランシスコって坂が多いことで有名なんですが、その坂をシングルギア、ブレーキなしの自転車に乗って猛烈なスピードで降っていくひとのドキュメンタリー。ブレーキなしでどうやって止まるのかというと、後輪のタイヤに足をあてて、ググっと止めるんですけど、言葉で説明しづらいので実際にご覧いただくのがいいと思います。短いのでYoutubeで全部(!)観ることができます。

勇気、いただきました。


『MADE IN QUEENS』監督:Joe Stevens & Nicolas Randall

2008年の短篇。ニューヨークのクイーンズで、自転車にスピーカーやらアンプやらをくっつけて移動可能な巨大サウンドシステムにしている少年少女たちのドキュメンタリー。自転車だから耐荷重最大何キロってのがあるはずなんですが、あんまり関係ないみたいで、一番デカいシステムは210キロだそうです。その状態でも自転車として機能してて、みなさんちゃんと漕いでました。
元気、いただきました。


『WHERE ARE YOU GO』監督:Benny Zenga & Brian Vernor

自転車のレースではツールドフランスが有名ですよね。でもツールドアフリカってのもあるんだそうで。アフリカ大陸の北のはじっこエジプトから、南のはじっこ南アフリカ共和国まで、約四ヶ月かけて自転車で縦断しようという気が遠くなるようなレースです。そのレースの参加者たちを追ったドキュメンタリー♪
どんな体力自慢が参加してるのかと思ったら、いままで自転車に乗ったことない人とか、定年退職したおじいちゃんとかが、チャレンジ精神だけで参加してるのを観てこっちもテンションMAX。すげー。体中生傷だらけなのをニコニコ見せびらかす人。ただでさえオフロードで激坂でキツイのに、なぜか自転車を途中で改造して二階建て(めちゃくちゃ乗りにくそう)にしちゃう人。馬鹿か! NO、違うんだ、やっぱしゅごいんだ、あんた達しゅごい!
狂気、いただきました。


いやー自転車ってほんとにいいもんですね。
では自転車関連以外の映画に戻ります。


『新初体験物語 ミラクルチェリー★ボーイ』監督:石川二郎 [DVD紹介]
ミラクルチェリー★ボーイこと主演の福天くんがかなりいい感じのデブで、これは彼目当てで観ました。ほんとすいません。驚いたときと怒ってるときの演技が同じだったんですが、それはきっと演出サイドの問題でしょう。福天クンは悪くない。私はこれからも福天きゅんの出演作はおっかけていこうと思います。
ついでにVシネの現状もかいま見られて勉強になりました(とってつけたような言いわけ)。全体的に低予算だけどおもしろい、っていうのがVシネに対する認識だったんですが、低予算で雑でしかもつまらない作品もある、ということなんですよね。そりゃそうだ。
ところでウェブに福天っちに関する情報がほとんどないんですが、彼に関する情報お持ちの方、何でもいいので私にこっそり教えてくださいね。(キモ)


『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』監督:ケニー・オルテガ [2010/01/27 DVD発売予定]

あまり期待せずに軽い気持ちで見に行ったんです。リハーサルの映像だっていうし。そしたら思いのほか素晴らしくて、観ているあいだマイケルばりに「ァハゥッ」とか「ヒャィッ」とか、小さく感嘆の声が漏れてしまいました。自分のまわりでご覧になった方、うるさくしてすみませんでした。


『無防備』監督:市井昌秀

2009年で一番のボロ泣き映画。長編は2作めらしいです。それでこのレベルということは、将来この監督はものすごいことになるんではないでしょうか。なったらいいな。


実はつい先日、元旦に『戦場にワルツを』を観てガッツーンときたんですが、いちおう2010年に観たわけだから、それは今回はおいておくとして。
2009年はお金が(いつもそうだけどいつも以上に)無くて、けっこう見逃してるのが多いんですよね。特に前半は金欠だったんで、映画を観たのは主に2009年の後半に入ってからです。なので、読まれた方々におかれましては、「アレが入ってないのはなんで?」的な疑問もございましょうが、ま、金がなかったので観れてない、と、そーゆーことなんです。すません!ッス。
ビンボーはヤですねぇ。飽きますね。
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